Music Soliloquy

May 07, 2006

Mosaic / Wang Chung


【1986年リリース】

最初はね、どこのインチキ中国人かと...。

正体は正真正銘のイギリス人。

このMosaicは4枚目。

エレクトリックでポップでダンサプル。

なんとも琴線に触れるアーティストであります。

...なんて書いてるが、彼らの名前は完全に忘却の彼方だった。

2004年頃のある日、J-WAVEだったと思うが、Wang Chungの名前を聞いたのだ。

もちろん名前は知っていて、朧気ながら曲だって覚えていた。

ただ、一言で言えば典型的なOne Hit Wonder(一発屋)。

そーいえばそんな連中もいたな〜くらいの印象しか無かったのだが...。

一聴にしてヤられちゃったのだ。

アルバム1曲目に収録されたEverybody Have Fun Tonight。

サビ勝負で、AメロBメロは捨てメロなんていう曲も少なくないのだが、Wang Chungの曲は全部がサビに使えそうなくらいポップ。

2コーラスまではその勢いで押し切って、そろそろ別の展開が欲しいぞ!ってポイントで突き抜けるようなDメロへ。

しかも、カリカリ・チャキチャキなギターがいいんだ。

頭の中で鳴り響いて止まらない。

こんなことは【お仏壇のはせがわ】以来。

当時、全米2位というバカ売れだったらしいね。

アマゾンだと855円。

とりあえず買うべし。

April 21, 2006

光の子 / PINK



誰も知らないんだろなぁ...。

バンドなんかやってアンテナを張ってる連中の間では、とんでもない連中が組んで何か始めたらしいぞ!的な情報は流れていたのだが...。

日本のバンドとしては非常にアクが強く、好き嫌いがハッキリ別れるのではないかと思われるPINK。

キーボードのホッピー神山、ベースの岡野ハジメ、ドラムの矢壁アツノブ、パーカッションのスティーブ江藤などなど、この曲者連中の中でボーカルを担当しているのが福岡ユタカ。

エンちゃんこと福岡ユタカ.....シャンプーのラヴィナスのCM音楽、ニュースステーションのテーマ曲などもやっており、無国籍でエスニックな独特のメロディでお馴染みなはず。

あの独特なラインこそエンちゃんの真骨頂でして、PINKのメロディも聴いた瞬間に彼らと分かる強いキャラクター。

20年以上前にTV神奈川でやっていた金曜深夜のSONY MUSIC TVオープニングテーマで遭遇したのが最初。今までに聞いたことがないメロディラインの「ZEAN ZEAN」という曲で、アクが強くカッコよかった。

「ZEAN ZEAN」はバンドでコピーしたこともあるんだけど、まーね、難しいんだ、ドラムとかベースとか。でもKeyソロが見せ場だからね。ドラムとベースには泣いてもらった。

しかも、原曲は途中にマルチレコーディングでケチャを取り入れた部分があるので、そこは打ち込みで対応。フットペダルでシーケンサーをスタートさせるタイミングは難しいし、そもそもドラムが走らないように睨みを利かすなど、ヒジョーに大変だった。

ついでに言うと、後に完全打ち込みでシコシコ作ったこともある。バンドで合わすより断然ラクに作れたのでした、ハイ。

この「光の子」は2ndアルバム。

彼らのアルバムはラスト作以外全部持ってたりするんだが、この2枚目まではなんとLP(W。

お薦めは1曲目にしてタイトルチューンの「光の子」。もっともPINKらしい曲で完成度も高い。

盤に針を落とした瞬間から、デジタル・ファンクな世界へ。

なんじゃ?こりゃ!...まるで血液が逆流するような感覚に陥るくらいガツーンと来る音。そしてサンプリング加工したガムランをシーケンスフレーズにして曲全般に生かす...。

ワールドミュージックとか言って、中途半端な民族音楽もどきをやってる連中はたくさんいたわけですが、エスニックをここまで昇華させたのは日本では「光の子」だけであります。

シンプルだけどパワフルなドラムと、ブリブリとグルーヴを引っ張る岡野ハジメのベース。

その上に乗っかるエンちゃんのエキゾチックなメロディ。

ブッたまげですよ。マジで。

3rd以降はエスニックなテイストより、グラムロックやサイケデリックなテイストを前面に押し出していく。福岡ユタカから岡野ハジメへと、主導権が移っていったんだろうなぁ。

メンバーのアクが強すぎて、結局、空中分解しちゃった。まぁね、最初から長続きさせるのは無理だったんだって。

約20年前のアルバムなんだけど、近年のレコーディング技術に負けないくらい音にエネルギーがある。具体的に言うと、すごく音圧がある。

もちろんね、音が尖ってるのが最大の原因なのだけど。

とにかくLPじゃ聞きようがないのでCDを買ったのだが、アマゾンなんかプレミアが付いちゃって6.000円オーバーになってやがる。

コレクターズ・アイテム化しちゃってるんだな。

しょうがないからヤフオクで入手したんだけど、なんと2.800円... _| ̄|○。

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April 19, 2006

BROTHER TO BROTHER / Gino Vannelli


Nightwalkerだけってのも片手落ちなので、こちらも。

1978年リリース。

初めて聞いたのは大学の先輩んち。当時は、いきなりタイトルチューンのBROTHER TO BROTHERを聞かされちゃったので、この曲のインパクトがあまりにも強すぎて、はっきり言って他の曲はほとんど記憶に残らなかった。

だって、曲の展開の振れ幅が大きすぎてメリハリ効き過ぎっちゅーか、ジェットコースターに乗ってるみたいで、心臓がドキドキしてくるんだよ。

で、次の展開は...次の展開は...とまたまたハラハラドキドキ。

そして、未知の展開へ。それまで自分が聞いていた音楽からの経験則が全く生かされない展開の連続。知らない音楽の世界を見せつけられてヘコむ、と。

そこまで気になる存在になれば、自分でアルバムを買いますわ。

捨て曲ナシで、聞けば聞くほど全曲ともポップな美メロに、Mark Craney(Dr)、Jimmy Haslip(B)など当時新進気鋭ミュージシャンのバカテクとトリッキーな仕掛け満載の逸曲が満載。

1曲目の【Appaloosa】から聞き始めたら、やめられない、止まらない。

今日も聞き直しているが、お約束通り、キーボードを叩くのを忘れてアルバム通しで口ずさんでいる。

このアルバムには横綱級のバラード【I Just Wanna Stop】が収録されているのだが、自分的には【Wheels Of Life】の方が好きだったりする。

マストバイな一枚だが、暑苦しいアルバムなので、真夏に聞くのはお勧めしない。

でも、その暑苦しいアルバムを通しで何度も聞きたくなるのだから、あらゆる面のクオリティが図抜けて高いのだ。

こーゆーアルバムが1.600円くらいで買えちゃうんだなぁ...と遠い目。

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April 18, 2006

Nightwalker / Gino Vannelli


某雑誌によるとAOR界の三大完璧主義者はジェイ・グレイドンとドナルド・フェイゲンとジノ・バネリだそうだ(なんだか言い得て妙)。

フェイゲンとともに、my favoriteなミュージシャンの筆頭がジノ・バネリ。

ジャズ・ブルース側にシフトしたフェイゲンと、ロック・ポップ側にシフトしたジノ・バネリ。どちらもAOR界のマイアイドルであります。

音作りのプロセスはかなり異なる二人だが、音の練り込み方が尋常じゃない点は共通している。どちらも、複雑怪奇なコードをポップなメロに乗せ、古典と革新的アイデアが渾然一体となり、小憎らしい数々の仕掛けが散りばめられた、音の宝石箱やぁ〜(by 彦麻呂)。

ジノ・バネリといえば前作であるBrother to Brotherの方が一般に評価が高いのだが、自分的にはどっちも捨てがたいので、今回はNightwalkerで。

見るからにラテン系なエロい感じだが、ラテン系(イタリア系カナダ人)のイケメンで非常に歌も上手く美声の持ち主。

【官能的な歌声】とは彼のためにある言葉。

Gino Vannelliと聞くと、ソロシンガーGino Vannelliというイメージだが、実体は三兄弟のユニット名。三兄弟が揃って制作に当たるというのは、イタリア系ならではのファミリーを大切にするDNAがそうさせるのかも。

フェイゲンもミュージシャンズ・ミュージシャンであるが、ジノ・バネリの方が少々マイナーで、よりミュージシャンズ・ミュージシャン然とした感がある。

見た目とステージパフォーマンスを一言で言えば、【カナダの西城秀樹】。

当時の音楽に多少詳しい人でも、Nightwalker とBrother to brotherの2発屋ってイメージかも。

事実、この2発にエネルギーを注ぎ込みすぎて、それ以降は抜け殻になっちゃった感がある。

【ジノ・バネリ的展開】という言葉がある(大ウソ)。

自分だけが勝手に言ってる言葉なのだが、要するに【意味もなく大げさ】という意味。

そのくらい、良く言えば壮大、悪く言えば大風呂敷な曲の展開。

とにかく、ヴィニー・カリウタのドラムが胃もたれしそうなくらいハデで濃厚(笑。よくもここまで仕掛けだらけにしたもんだ、と。②「Seek and You Will Find 」は聞いたら笑うこと請け合い。

バラードもね、そりゃー大げさ。③「Put the Weight on My Shoulders」...なんなんだ、この不必要に壮大な演出わ!!(笑。いやいや、美メロだしアレンジもツボを刺激するんですよ。だって、バラードの名作といわれる⑥「Living Inside Myself」より、こっちの方が断然好きだし。

とにかく、歌、演奏、コード、アレンジ、リズム、全てが言うことナシ、捨て曲ナシ、絶対買って損は無し。

でも、聞くときは体調万全でね。毒気に当てられるくらい強烈だから。

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April 17, 2006

CONTROVERSY / PRINCE


【1981年】現在のPRINCEスタイルを確立した4作目のアルバム。邦題「戦慄の貴公子」って、わけわからん。

Best Hit U.S.A(by-元気になってね-小林克也)でSexualityのPVを見たのが、PRINCEとの人生初遭遇。

小林克也にホモの兄ちゃん扱いされていたのが印象的。まぁね、当時のジャケが脱ぎまくり写真ばかりだったから、ホモ扱いされてもしょうがないかも。

そりゃー驚いたわけですよ。子供の教育上絶対悪いと思われる、こういうエロエロ・キレキレのファンクに初めて出会っちゃったわけだから。もうね、頭から離れないわけですよ、あの奇声とギターのカッティングと【Mama, Are you listning?】ってセリフが。

興奮冷めやらぬ翌日の日曜日、住んでいた地方都市の貸しレコード屋に行ったら...なんと、あった!。む〜恐るべし。だって大瀧詠一LONG VACATIONの隣にフツーにSLYとか置いてあったんだから(W。

そりゃ〜PRINCEくらいあるわな。

1曲目のControvercyと2曲目のSexuarityで、ヤられまくり。当時PRINCEは23歳。この歳にして以後25年を貫き通すスタイルが出来上がっていたってスゴすぎ。

この2曲だけでも聴く価値アリ。他にもDo me baby、Private joyなど捨て曲無し。

このアルバムがPRINCEのビッグバンだったことは疑いありません。

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April 16, 2006

Off the wall / Michael Jackson


最近マスコミに出れば、犯罪者扱いだったり、多重債務者扱いだったり、後ろ向きな話題ばかり。

ほとん奇人扱いのマイコーだが、スゴい人だったんだよ(すでに過去形)。

今回取り上げたOff the wallは、まだバリバリの黒人だった頃のマイコー。

セールス的にはスリラーやBADの方がハデだが、音楽的なマイコーの最高峰は、誰がなんと言おうと、このOff the wallであります。

それでも1.000万枚単位で売れてるという...恐るべし。

プロデュースはクインシー・ジョーンズ。70年代後半から80年代にかけて、特にマイコー作品を中心に大活躍した人物であります。

参加ミュージシャンはLewis Jhonson、Jhon Robinson、Greg Phillingains、Wah Wah Watson、David Foster、Geoge Duke他、超豪華ラインナップ。

ブラックな曲に白人的なポップテイストを加えて、これらのミュージシャンが作る最高のグルーヴが、シンプルなソウル・ファンクに仕上げた最上質な一枚。

1曲目のDon't Stop 'Til You Get Enoughからダンスフロア感満載。中にはBurn This Disco Outみたいな、こってりしたファンクも入っているが、全体的にはファンク・ソウル感は残しながらもとてもポップなテイスト。

中でもお気に入りは【Rock with you】。

イントロのドラムでいきなりヤられちゃう。

こんなシンプルな構成なのに、このグルーヴを出せちゃうって、一体何なのか?と。

あまりにも好きで、ボーカル以外を完コピしたことがある。

その作業がね、楽しいの。

ドラム、ベース、ギター、管、弦、すごくシンプルなのに、フレーズの1つ1つが、全てがすごくカッコいい。

結果的にすごく勉強になったんだけど、作ってる最中はそんなこと考える余地もなく、夢中でコピっちゃってたくらい楽しかったのですよ。

このblogを書くにあたり引っ張り出して聞いてみたが、頑張ってるなぁ>俺。

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April 15, 2006

Shiplaunching / 冨田ラボ


キリンジ、MISIA、中島美嘉などの音楽的ブレインとして大成功を収めてきた冨田恵一のソロ第二弾アルバム。

70年代のロック、ジャズ、ファンク、プログレといった多様な音楽をベースにして冨田ワールドを構築している。

すっごい音楽少年で練習量がハンパじゃなかったらしい。だからね、ギターとベースがむっちゃくちゃ上手いの。

幼少の頃からやってるピアノももちろん上手い。

どこぞの尊師によく似てるけど(W。

この人が特殊なのは、高校時代にフュージョンの洗礼を受けてバンドをやりながら、大学時代にはテクノロジーの進化で手に入れやすくなったマルチレコーダーを手に入れて、【宅録】(※注)に走っちゃったこと。

(※注)【宅録】
自宅録音の略。好き放題に音楽を作れるので精神衛生上よい。ただ、基本的に全パート自分で作らなきゃならないので、音楽的な引き出しが少ないとロクなモノが作れず、かなりヘコむ。

打ち込みじゃなく演奏にこだわる冨田恵一だが、どーゆーワケかこの人、リズムだけは100%打ち込み。

この辺の感性が常人にはよくわからん。

まぁ打ち込みとはいっても、言われなければ分からないくらい恐ろしく完成度が高い。

MISIAのEverythingをコピった時リズムを解析すると打ち込みっぽさを感じさせるポイントがいくつかあったのだが、あの完成度だったので上から重ねたのだろうと思っていたのでした。

このアルバムで一番話題になったのが、高橋幸宏と大貫妙子とのコラボ曲「プラシーボ・セシボン」。とてもスティーリーダン的な曲だけど、脳天気すぎてちょっと...ね。

BGM的に聞くなら全曲お勧め。その中でもお気に入りは、以下3曲。

SOULHEADをフィーチャーしたファンクテイストの【Like A Queen】。
CHEMISTRYをフィーチャーしたミドルテンポの【ずっと読みかけの夏】。
新人YOSHIKAをフィーチャーしたオトナなグルーヴの【しあわせのBlue】。

YOSHIKAについては完全に無知だが、【Like A Queen】も【ずっと読みかけの夏】も、SOULHEADとCHEMISTRYのキャラは死んでるので、双方のファンにとってはつまらない曲かもしれない。

でもこれらの曲にはこういう歌い方が正解。特にCHEMISTRYでは、演歌かと聞き紛うあのフェイクが完全封殺されていて、「CHEMISTRYってけっこういいじゃん」と思わせる仕上がりになっている。

国内版なので高いけど、買って損ナシの一枚。